受賞歴

第24回 全国果樹技術・経営コンクール(農林水産省農産局長賞)

農林水産省農産局長賞


福島県伊達市

[カキ]

JAふくしま未来 伊達地区
あんぽ柿生産部会

産地発祥100年の歴史があり、部会取組として「蜂屋柿」の優良系選抜をはじめ、栽培管理の技術的改善への取り組み、特に肥培管理、防除体系を確立し安定した原料柿の生産を行っている。加工段階においては、以前から手作業の部分が多く大変時間を要していたが、昭和には機械を用いての剥皮であったものが、平成に移り、全自動の皮むき機を普及推進し労力の改善につなげた。乾燥工程においては、自然乾燥主体であったが、機械乾燥の研究導入を図り、年内からの平準出荷に寄与している。更には、高齢化担い手不足の問題に対し、『あんぽ柿加工選別包装施設(あんぽ工房みらい)』を有効的に活用することにより産地基盤の維持に結び付け、伝統産業を未来へ組織としてつなぐことに取り組んでおりその功績は大きい。


GI認証取得に向けた取り組み、福島大学と連携し、「あんぽ柿」の健康効果を科学的に証明し付加価値販売に結び付けた。『あんぽ柿加工選別包装施設(あんぽ工房みらい)』の稼働により、生産者の負担が軽減され、生産基盤の拡充が図られた。施設については、先進の技術を導入し、特に、衛生管理を徹底した中、HACCP認証を取得し、海外への輸出も視野に入れ、「冷凍あんぽ柿」の研究開発などにも取り組んでいる。


先人が試行錯誤して確立した、剥皮後の硫黄燻蒸法を用いて、地域の気象条件を生かしながら乾燥の進みと戻りを繰り返しながら30~50日程度自然乾燥させることで、きれいな飴色で柔らかい食感を保ちつつ甘味の強い、和菓子のような食味の「あんぽ柿」の出荷を行っている。また、天候に左右されない安定出荷のため火力乾燥、遠赤外線乾燥法を取り入れており、品質の良い「あんぽ柿」の平準出荷のため日夜、新しい技術を探求し産地の維持発展に努めている。