第20回 全国果樹技術・経営コンクール(全中会長賞)
全国農業協同組合中央会会長賞
福島県伊達郡桑折町
[モモ、カキ]
蓬田 正信 氏・蓬田 由美子 氏
モモ357a、カキ10a と水稲721aを経営する大規模複合経営であり、夫婦と子供の家族3人により経営している。モモの大規模専作化を進め、就農当時13ヶ所に分散していた園地を交換分合により自宅周辺に集約化するとともに、早生から晩生、極晩生までの14品種を導入して、労力の平準化と高品質化による安定的な果樹経営を実現してきた。
東日本大震災以降、積極的に改植を行うことにより思い切った園地の若返りを進めており、平成30年度における未成園地(1~4 年生)の割合は50.9%平均樹齢は10年となっている。販売はJA系統出荷が100%であり、カキは「あんぽ柿」に加工している。
品種選定に当たっては、長期収穫出荷による労力平準化とモモせん孔細菌病回避を目的に、作付け面積を早生種37%、中生種35%、晩生種28%としている。密植による収穫量の増加よりも、収穫作業や防除作業等の管理作業効率化を優先させるため、原則として1 園地に1 品種を栽培するとともに、10a当たり16本の疎植とし、仕立て方法は「開心自然形」を採用している。
家族経営協定を締結するとともに、パソコンによる先進的な経営管理や複式簿記による税務申告、作業分担の明確化など男女共同参画にいち早く取組み、産地振興の先導役を果たしてきた。